80代女性 既存の部分入れ歯に人工歯を足して歯が抜けた箇所を補った症例

2025/03/28

患者 80代女性
相談内容 「左下の歯が抜けて噛みにくくなってしまったので、診てほしい」とご相談いただきました。
カウンセリング
・診断結果
拝見したところ、左下の奥歯は外傷や抜歯などの外的な要因で抜けたのではなく、自然に抜け落ちる「自然脱落」が起きた状態でした。
抜けた歯は、現在使用している部分入れ歯「局部床義歯」を固定するバネをかける歯「鈎歯(こうし)」だったため、その歯がなくなったことで入れ歯が安定しなくなり、噛みにくくなっています。

以上のことから、噛み合わせを改善するためにも失った歯を補う治療が必要だと診断しました。

治療内容 今回のケースでは、入れ歯を新しく作り直すよりも、既存の入れ歯に人工歯を足して失った歯を補うほうが、早く入れ歯を完成させることができます。そのため、患者様には人工歯を追加する治療方法を提案し、同意いただきました。

人工歯を追加する前に、抜けた左下奥歯の手前にある第1小臼歯に、入れ歯を固定するバネ「クラスプ」を装着する必要があるため、まずはクラスプを作るための型取りを行います。
完成したクラスプを第1小臼歯に装着し、自然脱落した部位には人工歯を足しました。
最後に装着していただいて、噛み合わせや使用感に問題がないかをしっかりと確認し、治療を終了しました。
治療回数の目安 2回
治療の費用 約2,000円
(保険1割負担)
治療リスク ・着脱式のため、食後の清掃が必要です
・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります
・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります

治療前

治療後