当院で行う虫歯治療とは

「虫歯治療」と一口に言っても、ただ単に削って詰めたり、冠を被せたりすれば良いわけではありません。
虫歯の再発を極力防ぐ為に、出来る限り精密に削り、歯周組織に調和したメンテナンスを行い易い(磨き易い)形態を念頭に治療しております。

口腔内は患者様各々千差万別です。
今までに培った知識と経験による判断と技術が生かされると考えております。

虫歯にはどのような治療法が適用されますか?


虫歯の治療は、下記の3種類のいずれかになることがほとんどです。

1.樹脂(レジン)を詰める(主に小さい虫歯)

虫歯に罹患した部位にも依るのですが、その範囲が狭い場合、患部を削除し、その削除した部分を樹脂で塞ぎ、形態を整えて治療終了です。

2.型を取って、嵌め込む (主に中程度の虫歯)

中程度の虫歯は少し深く削るので、樹脂で塞ぐだけでは済みません。
歯の型を取って、虫歯を削った部分にピッタリと収まる物を作ります。
材質は金属です。専門用語でInlayと言います。治療回数は少なくとも2回掛かります。

3.歯を被せる。(虫歯の範囲が広い場合。)

虫歯の範囲が広い場合は、噛み合わせる時に掛かる力と歯列の維持を考慮して、歯全体を冠で被せる様にします。
この冠を専門用語でクラウンと言います。治療回数は少なくとも2回以上掛かります。

4.虫歯が大きく痛みが出ていたり、神経(歯髄)に近接している場合

歯の神経の治療をします。専門用語で根管治療と言います。
殆どの場合、根管治療後、歯を被せる様にします。
つまりクラウンで歯全体を被せる様にします。

保険治療と自費治療の違い

保険治療と自費治療の大きな違いは、自費治療に於いては保険を使わないので保険上の細かな制約を受けずに治療が出来る事にあります。

勿論、状態によっては保険治療でも必要十分な治療が出来ますが、疾患の状態が複雑でその状態が数年に渡っている場合、一つ一つ絡み合った糸を解きほぐすが如く、問題を一つ一つ解決しなければならず保険上の制約を受けながらその治療をすることは非常に困難になります

特に歯科の場合は、虫歯、歯周病の治療をした後、最終処置としてオーラルリハビリテーションといい、クラウン、ブリッジ、義歯、インプラント等による補綴処置を行い咬合回復を行います。

心地よく食事が出来、且つ、噛みあわせを整えることで、体のバランスが取れる様にし、日常生活を出来る限り健全に送れる様にし、且つ、その状態を長く維持出来るようにすることが歯科治療の目的となります。

以上の様に、機能の回復が大きな歯科治療の目的でありその為には、長い時間をかけて、試行錯誤を繰り返しながら治療をしていきます。

よって、機能を回復し、自然観を持たせ(審美性)、患者さんが満足するような補綴物を作成するには、出来る限り精密な型(印象)を取り、出来る限り良い材料を使い、患者さんに合った形態、機能、審美性を兼ね備えた補綴物を作らなければなりません。
そういった、最終補綴物を装着するまでの試行錯誤に掛かる費用、材料費、技巧料がどうしても保険では賄えないところが、保険治療と自費治療の違いとなります。

1. 樹脂(レジン)

虫歯の範囲が小さい場合、虫歯の部分を削除し、その後、樹脂を詰めます。

保険診療の場合、色調に関し限られた材料を使用しますので、使用するレジンの色調は大凡となります。また、数年後に色調変化をし易かったり、劣化し易かったりします。費用は修復する部位により異なりますが、1か所、3割負担で¥2,000-位です。

自費診療の場合は、細かい色調の選択幅のある材料を使用でき、歯の色に合わせることが出来ます。また、形態を整え易く、自然な歯の形態に復元し易く、治療痕が分かりにくく出来ます。費用は¥38,500-(税込)~¥44,000-です。

2. Inlay(虫歯の範囲が中程度の場合)

虫歯を削除した後、その部分の型を取り、嵌め込む金属を鋳造し、作成した金属を嵌め込むことにより、歯の修復を行います。

保険診療の場合、使用する金属はパラジュウム合金です。色は銀色をしています。

費用は、治療する歯の大きさにも依りますが、1歯、3割負担で¥3,000-前後です。

自費診療の場合、使用する金属は白金加金です。金に白金を加えた金属で、歯科で使用する金属で最高のものです。理由は、硬度が天然歯と近似している事、鋳造による変形をコントロールし易く、精密なInlayを製作することが出来、その後のメンテナンスを行い易く、その後、虫歯になり難くなります。費用は歯の大きさに依りますが、1歯、¥77,000-(税込)~¥88,000-です。

3. クラウン(虫歯の範囲が広い場合、歯全体を冠で被せる)

虫歯の範囲が広かったり、根管治療(神経の治療)後に歯全体を冠で被せるものです。
保険診療の場合、歯の種類により被せるものが違います。

  1. 前歯部:レジン前装鋳造冠といいパラジュウム合金の表面をレジンで覆い、見た目には歯の色をした冠で被せます。1歯、3割負担で¥6,000-位です。
  2. 小臼歯:パラジュウム合金の金属またはCADCAM冠といい硬質のレジンで出来ているもので歯と似ている色をしています。費用は金属の場合、3割負担で1歯、¥4,000-位です。CADCAM冠の場合、1歯、¥6,000-位です。
  3. 大臼歯:パラジュウム合金の金属で、費用は、3割負担で、1歯、¥5,000-です。

自費診療の場合、
セラミック(ジルコニアを使用)

  1. 前歯部:¥132,000-
  2. 臼歯部:¥110,000-
  3. 白金加金(主に大臼歯部):¥176,000-

その他、上記の材料以外のものでクラウンを作成する場合や、被せる歯の状況により作成するクラウンが複雑になる場合は見積もりをお出した上で費用が決まります。