「歯の補綴治療にセラミックを選ぶメリットとは?」
2023/04/04
歯の補綴治療には、金属製のものが一般的でしたが、最近ではセラミック製のものも多く使われるようになっています。この記事では、セラミック製の補綴治療のメリットや特徴について詳しく説明し、金属製との比較も行います。
ここ、10年位で歯を被せる補綴治療に於いてオールセラミックの被せ物が出てきました。以前は審美性を重視した被せ物はメタルボンドといって金属の上にセラミックを焼き付けた被せ物が主流でした。
そして、以前から有るメタルボンドも現在有るのですが、殆どがe-MAXやジルコニアといったオールセラミックスが主流となってきました。
理由としては、先ず、近年における金属の高騰です。歯科で使われる一般的な金属はパラジュームでこの金属が携帯電話やコンピューター、自動車の精密部品に使われ物凄く高騰しており歯科医院では通常の保険治療では赤字になるためこの金属を使わないようになっています。
よって、メタルボンドもこの金属を使うので、オールセラミックスによる被せ物が多くなっています。
オールセラミックスによる補綴治療では歯牙の切削量がメタルボンドによる切削量よりも金属を使わない分少なくなります。また、従来のメタルボンドではセラミックの部分が欠けてしまうと金属の部分が見えてしまう為、審美性が悪くなってしまう危険性がありました。
一方、オールセラミックスでは欠けにくいのですが、少しでもかけると全てやり直しとなります。メタルボンドでも審美性が気になるのであれば、全てやり直しとなります。
オールセラミックスですと、金属を使わない分、薄くできるので、メタルボンドに比べると形態がより天然歯に近くなります。
前歯部に於いては非常に審美性が求められます。オールセラミックスでは使う材料によって歯の色を天然歯に似せるのが難しい材料もあるので、色を出しやすい材料を選ぶことになります。