20代男性 仮歯のまま放置していたブリッジを審美性の高いセラミック素材で新しく作り直した症例

2025/01/17

患者 20代男性
相談内容 「右上の歯を抜いて仮歯を装着してから、そのまま長期間過ごしてしまった。仮歯がすり減って変色もしてきたので、きれいに治したい」とご相談いただきました。
カウンセリング
・診断結果
拝見したところ、以前右上の奥歯(第1小臼歯)を抜いており、前後の歯を土台として橋を渡すように歯を入れる「ブリッジ」形式の樹脂製の仮歯が装着されていました。
仮歯を装着してから数ヶ月が経過していたため、噛み合わせ面が著しくすり減り、樹脂の変色も認められます。

仮歯は一時的な使用を前提として作られており、外れやすく汚れも付着しやすいため、仮歯と歯の間に生じた隙間から汚れが入り込むと、虫歯になるリスクが高まります。
また、樹脂製の仮歯は割れたりすり減ったりしやすく、このまま放置すると噛み合わせに悪影響が出るおそれもあるため、奥歯の噛み合わせを整えて自然な見た目を再現するには、新たな被せ物を作製する必要があると診断しました。
治療内容 仮歯を外したところ、歯を抜いたあとの傷口は正常に治癒していたため、患者様にはすぐに新しい被せ物の作製に移行できることを説明したうえで、新しい被せ物として以下の2つを提案しました。

①「レジン前装」によるブリッジ
金属製のブリッジの表面に、白色のレジン(樹脂)を貼り付けた被せ物です。保険診療のため費用を抑えることができますが、天然歯のような透明感は再現できません。

②「セラミック」によるブリッジ
審美性と耐久性に優れたセラミックを使用したブリッジです。自費診療なので費用はかかりますが、天然歯に似た色味を表現することができます。

患者様は「より審美性が高い素材がいい」とのことで、②のセラミックによるブリッジを選択されました。

まず土台となる歯の形を整え、新しく作製した仮歯を装着します。
数週間後、噛み合わせのチェックと土台となる歯の微調整を行い、違和感がないことが確認できたため最終的な被せ物の型取りを行いました。

後日、完成したセラミックブリッジを患者様の歯と合わせ、歯と歯茎の境目に隙間がないか、噛み合わせがしっかりと合っているかを確認します。その後、表面にざらつきが出ないよう仕上げの研磨を丁寧に行ってからセラミックブリッジを装着し、治療を終了しました。
治療期間 約2ヶ月
治療の費用 368,000円
治療リスク ・装着に際し、天然歯を削る場合があります
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)です

治療前

治療後